「妖怪三国志」から痛い学びを

日々是好日(dairy)


2週間くらい前からだったか、携帯ゲームの「妖怪三国志」にはまっている。

「初心者特典」が豊富な為、おもしろいほどにレベルが上がっていき、今、天下統一の道のりの、4分の3を超えたあたりにいる。

このゲームで秀逸なのは、「国盗り戦」だと思う。期間が定められたイベントで、同盟同士が連合国を組み、魏・呉・蜀の3つの国に別れて勢力争いをしていくのだけれど、今、第2戦が始まったところだ。

1戦目は、もう何もわかっていないままとりあえず「ここらしい」という国を攻めていた。獲得した勲功も多かったようだけれど、そのことがわからないくらい、ともかくほとんどわかっていなかった。知らない間に上位者に名を連ねていて、「偉い方々」しか触れることのできない連合兵法なるものを操作できるようになってしまったのだけれど、そのことの意味さえもよくわかっておらず、結果、大失敗をしてしまった。

国盗り戦は、心・技・体を使う。体力も、戦力も、知力も、策も、そして運も必要で、使いこなさなければならないのだ。

初戦、私には体力だけがあった。その中で楽しみながら頑張っていたのだけれど、結果、早々に国が滅亡してしまった。国がなくなっていく様を眺めるのは、なんともいえない気持ちだ。国が取られるより前に、もう結果がでているのだ。掲示板でのやりとりや、人の動きを見ていると、戦意があるかないかは類推できる。「もうだめだ」と思うと、一人で頑張ろうとするひとはそうはいない。私も少しだけ頑張ってみたけれど、1つずつ国が落とされ、本拠地に敵が近づいてきて、そこまできてしまうとどんなに本拠地のレベルを上げたところで、敵陣営は目的を1箇所に設定することができるので、時間の問題となる。

そんなゲームの中の様子を眺めながら、リアルで身の回りで起きていることとの類似性に想いを馳せた。内部において少しずつ歯車の噛み合わせが変わっていき、良循環ではなく悪循環のほうに舵を切りはじめ、段々と拍車がかかっていく。将は、人の善性だけでなく悪性を知り尽くした人でなければならない、そんな言葉が思い浮かぶ。塩野七生さんの「マキアヴェッリ」で似たようなことを言っていた気がする。「地獄に至る門」を見た人だったか。

様々な学びを得た1期が終わり、2期がはじまった。ルールや仕組みを再度確認し、曖昧なところがあればゲームをしながら都度ググるようにした。思い切りのよさはここではいらない。もとい、「今は攻めるとき」というときは、残りのスタミナのことは考えず、宝珠を突っ込み最後まで攻め切るべし。但しこれも、このとき様に日頃から宝珠を蓄えておかなければならないので、やはり下準備が大切。

掲示板でなかなか発言をすることができなかったけれど、1期のショックも少しずつ薄れてきた。2期の(わたし的な)山場が今朝やってきて、ググっても分からない状況で、だが大きなチャンスのような気もしたので、思い切って掲示板で聞いて見たら、返事をもらって、その意味もなんとなくわかった。よかった。めでたく国を1つ落とす。

休みの日に(いや仕事の日でさえも)ゲーム三昧というのは、いい年をした大人としてどうだろうとも思うけれども、何の生産性もない、ただの快楽としてのゲームは、やはり楽しい。怠惰な時間の使い方。今からは少し本でも読もう。

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