アシュラム的な場所

人生(life)


緊急事態宣言も多くの都市で解除され、残った都市も近日中に解除の見込みがではじめた。私が住んでいる都市も既に解除されており、街に人出が戻りつつある。この後一気に元の状態に戻るということは考えづらいけれど、突然訪れるエアポケットのような、そんな時期は過ぎ去ったような気がしている。

元々の予定では、退職後はアシュラム的な場所や過ごし方をしようと思っていた。知らない土地に行ったり、知らない仕事に従事をしたり、あるいはまさしく「アシュラム」で修行をしたり、と。なぜなら、すぐに次の「確たる場所」へ行ってはいけないような、そんな気がしていたからだ。

退職した会社の勤務が終了したまさしくそのタイミングに緊急事態宣言が発令され、どこにも行けなくなってしまったのだけれど、今、少しずつ都市機能が動き出し、当初予定していた場所にも行けるようになりつつある。だけど、なかなか気持ちがそちらに向かっていかないのだ。

何故なのだろう。考えてみたところ、もしかしたらこの緊急事態宣言下で自宅で過ごすその過ごし方ことが、アシュラム的になっていたからではないだろうか、と推測。

仕事もなく、何か「やらなければならない」ことがない為、自然と過ごし方がアシュラム的になっていた。朝目覚め、規則正しく生活し、掃除をし、瞑想をし、料理を作り、食べ、少し近所を散歩して。少し前までインターネットの繋がりが悪く、オンラインでの集まりは参加がしたくてもできなかった為、その傾向はより一層加速した。ほぼ誰ともしゃべらない生活。したいこと、興味があることには取り組めず、結果、私にとってはアシュラム的な生活になったのではないか、というわけだ。

なので、今さら物理的なアシュラムに行く必要はあるのだろうか、という気もするし、とはいえ場所の力であったり、関わる人によってまったく新たな体験となることも分かるので、うーん、どうしようか。

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