キャリアコンサルタントという名のもの
価値観を考えるワークショップなどはよくしてきたけれど、
がんになって思ったことは、その限界というか盲点というか。
たとえば、私が大切にしている価値観として
「自由」や「時間」などがあり、
ながらく変化は見られなかったのだけれど、
いざ、がんだと告知されて、
もちろん、自由や時間を大切だと思う気持ちは変わらないのだけれど、
自由や時間を増やす行為に強い気持ちは向かず、
一番強かったのは、「生きたい」という想い。
この「生きたい」は、生命としてながらえたい、という意味ではなく、
「生きている実感をもって生きたい」という意味に近かったと思う。
ソクラテスの「よく生きる」という言葉も思い出し、
「私にとってのよく生きるとは」を考えることになった。
病はもちろん人生に大きな影響を及ぼすけれど
「人生の中心には置きたくない」、そんな気持ちが強く、
たとえば今書いているこんな文章、
がんがわかったとき何度か書こうと思ったけれど
どうしても病中心のエピソードになってしまい、それが嫌だった。
もちろん、他者の読み物を読んだりして参考になったり
考えさせられたりすることもあるのだけれど、
「病を中心にして生きたくない」、そんな思いが私の中にあったのだ。
こうやって振り返ると、わたしが通常感じていた「自由」と「時間」は、
手段としてのものだったのかもしれない。その先にあるもの。

