『ブッダ最後の旅』

瞑想

レポートを書いていて、
ある一節が思い浮かんだ。

『ブッダ最後の旅』(岩波書店)を開いて、
その箇所を探す。

「それ故に、この世で自らを島とし、自らをたよりとして、他人をたよりとせず、法を島とし、方をよりどころとして、他のものをよりどころとせずにあれ」

ブッダが亡くなる数ヶ月ほど前に、
弟子のアーナンダに対して語った言葉。

そしてその方法として、身体、感受、心、諸々の事業を
観察し、気づき、貪欲と憂いから離れることを説いている。

今でいうマインドフルネス。

そしてまた、こうも言っている。

「わが齢は熟した。
わが余命はいくばくもない。
汝らを捨てて、わたしは行くであろう。
わたしは自己に帰依することをなしとげた。
汝ら修行僧たちは、怠ることなく、よく気をつけて、
よく戒めをたもて。
その思いをよく定め、統一して、おのが心をしっかりとまもれかし。
この教説と戒律とにつとめはげむ人は、生まれをくりかえす輪廻を捨てて、苦しみも終滅するであろう」


「自らを島とし」
「法を島とし」

他者を島とせず、
(人間)ブッダを島とせず、
信仰せず、
崇拝せず、
盲目的にならず、
ただひたすらに、自己と法を依り、
修行を続けていくこと。

このことが、どれほど難しいか、
そして、人がいとも簡単に他者や他のものを
拠りどころにしてしまうか、
そしてそれに無自覚であるか。


今の時代においても、耳を傾ける言葉だと
感じています。

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