「渋皮煮」

日々是好日(dairy)


先日、兵庫県丹波市に栗拾いに行ってきた。友人のお知り合いの方が何区画か栗林をもっておられ、そこで知人を集めて栗拾いを企画されたのだ。

収穫後、ビニール袋いっぱいの栗を持って帰ったのだけれど、この先が今日の本題である。

一緒に行った友人と栗拾いの話をしているときに、「やっぱり渋皮煮よね」みたいな話が繰り広げられ、「渋皮煮?」「聞いたことあるような気もするけど、なんだろ?」「マロングラッセとなんか違うんだろうか?」など、頭の中は?になっていた。家に戻ってぐぐってみると、どうも渋皮煮とマロングラッセは作り方は似ているけれど、まったく同じでもないらしい。マロングラッセはより甘い感じ?

とりあえず、「作るのが大変」という前情報だけが大きくなり、めんどくさがりや、かつ料理下手な私は、普通に湯がいて食べよう、と思っていたのだけれど、栗拾いの数日前から「作ってみるか」という気持ちになり、ラム酒など買い込んでしまった。








拾ってきた栗の鬼皮を向く。そうすると下に渋皮が現れるらしい。だから「渋皮煮」。鬼皮、渋皮、という知識も、実ははじめて知ったりして。

そして作り出す直前に「重曹」が必要なことに気がついた。重曹なんで、以前掃除にはまっていたときには置いていただけれど、通常常備しているものではない。一旦諦め、重曹を買ってきてから再チャレンジするか、重曹なしで作り始めるか、少し悩んだけれど、めんどくさがりやの私は、重曹が何を意味するのか知らなかったので、そのまま作り始めたのでした。鬼皮向きは慣れると結構楽しくて、だんだんとスピードもアップしていった。








驚く量の栗をどうしようかと悩み、一部を冷凍、次は湯でていく時間。しばらくすると、お湯がびっくりするほど赤黒くなってきて、ここで分かった。「ああ、灰汁か」。そしていろいろと繋がってくる。「もしや重曹は、灰汁取りに必要なものなのかもしれない」。推測だけれど、多分そうに違いない(多分)。








失敗しちゃったかなーと思ったけれど、もう引き戻すことはできないので、進んでいく。湯でて、お湯をすてて、再び湯でて・・・。そうすると、レシピに書いていないことが起こり始めた。なんと、渋皮が向けて、中の栗が出てきてしまったのだ。崩れる!

ここで再び気づく。鬼皮剥きは乱暴にしてはいけなかったのだ。渋皮が綺麗に残るように、中の「栗」がでてこないように、渋皮に傷をつけることなく鬼皮だけを向かなくてはなからなったのだ。なんてことだ。乱暴にしていた!だって、楽しくて。知らなかったし。

途中からなんだか失敗らしいことが予想できたので、いろいろとめんどうになり、なんども湯でる→お湯を捨てるを繰り返さないといけなかったのだけれど(おそらく目的は灰汁取り)、4回くらいでやめてしまった。そしてお砂糖やラムなどを入れて何度か煮詰める必要があったのだけれど、1回だけでやめてしまった(甘くなくてもいいでしょ、と思い)。

出来上がった「渋皮煮を目指したもの」は、最初はお鍋いっぱいにあったのだけれど、残ったのは8個くらいだった。食べてみると、渋皮が厚くて食べにくい(食べられないこともない)。正解な気はしないけれど、一応の達成感がやってきた。夜の12時を大きく過ぎていたので、さっさと寝たのでした。

昨日、二度目の調理をしてみたけれど、いろいろとめんどうになり、一度湯でてお湯を捨て、二度目に湯でて終わり。お砂糖も入れず。「渋皮を向いてから食べよう」となり、この結末となりました。なんか、美味しい食べ方ないだろうか。

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